6月7日に発表された4月の景気動向指数の基調判断は、2ヵ月連続で「悪化」と
なりました。米中貿易摩擦の影響で生産に陰りが見えていることが背景にあります。
「悪化」の判断は景気後退の可能性が高いことを表していますが、政府の月例経済
報告は「穏やかな回復」となっており、景気に対する判断は一方的に悪いわけでは
ありません。株式市場は小康状態が続いており、大きな調整には至っていません。
先週末の米国株式市場は大きく上昇しており、世界的にはリフレ傾向がみられる
ことから、短期的に株価が下落する要因はあまりありません。
不動産業界にとっては、景気動向指数に現れるような景気悪化が心配なところ
ですが、本格的な景気後退に突入したと多くの投資家が認識し、不動産の価格が
下落しているわけではないので、良好な取引地合いが続いているといえます。
個人的な印象では、過去3年は景気がピークでは、不動産市場はそろそろ下落する
のではといわれながら、一等地の地価はジリジリと上昇が続きました。なかなか
経済や株式市場(及び不動産市場)の見通しを当てることは簡単ではありません
が、今は株式市場、不動産市場が大きく上昇する可能性よりも、大きく下落する
リスクを警戒する時期と考えております。
市場が本格的に下落するときは、過去は本当にスピードが速かったので、流動性
の低い不動産は本当に注意が必要だと思います。今後も市場の動向に注意をして
お客様に適切なアドバイスが出来るよう心掛けていこうと思います。
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