産経オンラインの記事によると、ソフトバンクのビジョンファンドが北米で不動産のベンチャーへの投資を加速させているようです。昨年はWeWorkやCompassへの投資を発表し、WeWorkは日本への進出も発表しています。米国ではテクノロジーにより不動産ビジネスに変化が起こりそうな気配がありますが、日本では今のところ下火である印象です。
テックを通じて不動産の売買を促進させるプラットフォームを目指すケースがありますが、既存勢力の抵抗もあり今のところビジネスは伸び悩んでいる印象です。以前、保険でも保険商品をネット上で売っていこうという試みがあり、個人的にはライフネット生命に注目していましたが、業界に革命を起こしすというまでには至っていません。競争力のあるオンライン保険商品を作ると、そのサービスをつぶすために既存のプレイヤーが類似性の高い商品を投入することもあるようです。
不動産業界では、売買のプラットフォームを目指していた新興企業に既存勢力が情報を提供しないといったことがあったようです。(他社から物件情報を提供してもらえなければポータルサイトとしての価値はなくなります)また、生産緑地の解除は2022年ですが、大手企業は今からセミナーを開いて顧客を囲い込んでいます。これは既存勢力としては当然の戦略といえますが、この様に市場に資本力で圧倒的に勝る既存勢力(大手企業)が食い込んでいるようでは、ビジネスモデルをテクノロージーで変えていくことは容易でないように思います。
個人的には業界が急変するような技術革新よりも、重説・契約や物件調査がオンラインで完結(ブロックチェーン技術の発達等によるペーパレス化)する方向にテクノロジーが進むことに期待しています。昨年末に賃貸のIT重説は解禁されましたが、売買でも解禁されることを希望します。オンライン化は我々のように支店が少なく、担当できる人員も限られている中小企業がより多くの案件をさばいていくのにプラスになると思うからです。
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