先日、商社業界が斜陽産業になる可能性があるといった記事を書きました。
本日もそれに関連する記事が目にとまりました。ダイヤモンドオンラインの
記事ですが、みずほ証券のシニアアナリスト、楠木秀憲氏が刺激的な商社評
を出していたので紹介させて頂きます。
同氏によると、商社業界に対する金融市場の評価は
「資源バブルで偶然得た利益を使って非資源の資産を積み増してきた中途
半端な投資会社」
だそうです。
金融・株式市場には優秀な運用者や分析者が多くおり、商社の株式価値は
上記の楠木評の通り、会社の解散価値から割り引かれて評価されています。
これは、世間一般が持っている商社に対するイメージと大幅に違うもので
はないでしょうか。投資会社として成功してきたイメージがあったのです
が、確かに、投資の本当のプロである金融業界関係者からすると、商社の
やっていることは中途半端に映るのかも知れません。
現在、企業の内部留保が積みあがっており、外部から調達して投資をする
よりは、自前で資金提供をするCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)
が幅を利かせています。私もファンド系の会社にいた頃は、資金はあって
も投資案件を獲得出来ないといった状況が多々ありました。
投資ファンドも案件獲得が容易でない中で、商社の投資事業は(中途半端
なのであれば)更に厳しい状況にあるのかも知れません。個人的には純日本
の投資会社には、もっと世界で頑張ってもらいたいと思っています。楠木氏
の厳しい批評をバネに、体質改善を図って、世界に誇れる日本の投資会社に
成長することを心から期待しています。
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