不動産経済研究所は21日、2018年4月の首都圏マンション市場動向を発表しました。トレンドは変わらず、高くて売れにくい状況が続いています。新築マンション市場の契約率は63%で、好不調の境とされる70%を大きく下回っています。一般的にマンション分譲業者は大規模マンションを建てても一気に売り出すことは有りません。必ず「第○○期完売」と謳いたいので、売り切れる戸数を売りに出すのです。そうした販売戸数の操作をしながらも、70%を恒常的に下回っているのです。新築マンションビジネスは大手不動産の業績の柱でしたが、今後は少子化、過剰供給、マンション素地不足などから急減速する可能性が高いと思います(すでにピークアウトはしていると思います)。先日、弊社の採用面接に大手不動産企業の方がお見えになられました。非常にハイスペックな応募者でしたが、転職の背景には新築マンション事業の部門縮小により、希望しない部署への異動があったようです。また、建材卸の転職希望者の転職相談にも乗りましたが、新築マンション事業向けのビジネスが縮小傾向にあることなどから、会社が積極的に構造改革を行っているように見受けられました。不動産市場にも大きな変化が訪れていますが、同時に新しいビジネスの勃興や、優秀な人材を採用できるチャンスでもあります。今後も市場の動向を注視していきたいと思います。
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