トランプ政権を支えたボルトンの回顧録を読んでいます。字が多くて大変なのですが、内容は
非常に充実しており楽しく読ませて頂いています。ボルトンがホワイトハウス入りした当時は、
日本も北朝鮮問題で緊張が高まっていた時期で、この人事についてはかなり興味深く感じた事
を覚えています。
多くの情報が錯綜する中、実際にホワイトハウスではどの様な議論がされ、意思決定が行われ
ていたのか、同書を通してある程度理解することが出来ました。個人的には日本に対して米国
がどの様なかかわり方をしていたのかに興味がありました。
本書を読んで再確認できたことは、トランプ政権と安倍内閣は非常に良い関係を構築していた
こと、北朝鮮問題に対して安倍内閣は適切に対応策を講じていた事、金正恩が驚くほど外交
上手で米国と特別な関係を構築することに成功したこと等でした。
特に北朝鮮問題がこれ程までに米政権の中心テーマであり、一時期トランプ大統領を夢中に
させた事については驚きました。我が国にとっては由々しき事態で、北朝鮮が軍事・政治的
に日本人が思っているよりも力を付けていることに警戒しないといけないと、強く感じます。
トランプ政権ではどんどんスタッフが解雇される騒動がありましたが、その舞台裏についても
知ることが出来ました。特殊な考え方と人選をするトランプという大統領に仕えるのは本当に
骨が折れる事だと思います。(ポンペオ氏はよく耐えて政権に残っていると思います。)
また、本書を通して一つ一つの政策がどれほど緻密に分析され、意思決定が下されているのか
を知りました。日本の様に何も知らないコメンテーターがどうこう言えるほど、国際政治は
甘いものではないと強く感じます。
米国では選挙戦も佳境です。米国大統領が誰になるかということは、安全保障を依存している
我が国取って非常に大きな関心事項です。日本にとって良い結果となるよう祈りつつ、引続き
選挙戦に注目したいと思います。
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